会員倫理基準(Code of Professional Conduct)

第1章 総則

第1条(趣旨)
本倫理基準は、インテリムマネージャー(Interim Manager)がその業務を遂行するにあたり、最高水準の誠実性および能力を発揮する義務を明確化することを目的とする。

第2条(遵守義務)
協会の認定会員(以下「会員」という。)は、顧客や社会一般に対してプロフェッショナルとしての責任を果たすため、本基準に同意し、遵守しなければならない。

第3条(構成)
本基準は、以下の五つの領域により構成される。

  1. 一般に適用される事項
  2. 業務獲得時の行為
  3. 業務遂行時の行為
  4. 業務終了時および終了後の行為
  5. 他会員および協会に対する責任

第4条(対象)
本基準は、会員が業務従事中か否かを問わず、全会員が対象となる。


第2章 定義

本規程における用語の定義は以下のとおりとする。

  1. 「顧客(Client)」:会員によるインテリムマネジメントの提供について、直接または仲介業者(Provider)を通じて会員と契約する企業または組織。
  2. 「規程(Code)」:本会員倫理基準をいう。
  3. 「協会(Institute)」:当協会をいう。
  4. 「会員(Member)」:協会の認定会員。
  5. 「仲介業者(Provider)」:インテリムマネジメントの契約を顧客と仲介する事業を行う企業や組織。
  6. 「独立(Independent)」:他者の支配や影響を受けることなく、また自身への影響を懸念することなく、自由に意見を表明できる状態。

第3章 懲戒

第5条(懲戒措置)
会員は、協会の代表理事が当該会員の行為を本規程違反または協会や他会員の名誉を傷つける行為を行ったと認定した場合、除名を含む懲戒措置を課されることがある。


第4章 倫理基準
第1節 一般に適用される事項

第6条(規程の理解および遵守)
会員は、本規程およびその改訂内容を理解し遵守しなければならない。

第7条(他の専門機関の規程との整合)
会員は、所属する他の専門機関の行動規範も遵守する。もし当該規範と本規程との間に背反する状況が生じる場合は協会の代表理事に報告する。


第2節 業務獲得時の行為

第8条(適正な方法の使用)
会員は、適正な方法により自身の経験・可用性を顕示する。顧客名や、具体的な業務成果、経験などを公表する場合は、顧客の事前の同意を得るものとする。

第9条(提供情報の適正性)
業務獲得のために会員が提供する情報は、事実に基づき、公正でなくてはならず、インテリムマネージャー職の名誉を傷つけるものであってはならない。会員はその情報の真実性・正確性を合理的に確保しなくてはならない。

第10条(能力に応じた受任)
会員は、自らが有する能力に照らして、顧客に対して効果的に役務を提供できる業務のみを受任するものとする。

第11条(利益相反の開示)
以下の場合に限らず、業務の受任や遂行にあたり、自身の独立性や客観性に影響を与えうる事象がある場合は、速やかに顧客へ開示する。

  1. 顧客の競合企業で業務を行っている
  2. 顧客の取引先や利用する商品・サービスに関して金銭的な利害関係がある
  3. 顧客の経営者や担当者と親族関係や個人的に親しい関係がある
  4. 顧客またはその関連会社へ投資している

第12条(顧客および仲介業者に対する公平性)
全ての顧客と仲介業者に対して公平かつ誠実に対応する。

  1. 仲介業者経由で業務を受任している場合、顧客から直接契約の打診を受けた会員は、当該顧客および仲介業者にその旨を開示する。
  2. 複数の仲介業者から同一案件の打診があった場合、その旨を仲介業者に通知する。その際、原則として他仲介業者の名は明かさず、匿名で通知する。

第13条(秘密保持)
業務受任の可否判断のために得た情報は、提供者の許可なく開示せず、秘密を保持する。

第14条(不適切な利益提供の禁止)
業務の獲得や継続のために、金品などの不正な利益を提供してはならない。


第3節 業務遂行時の行為

第15条(契約条件の事前合意)
業務開始前に、業務範囲、成果物、報酬、勤務地その他条件を顧客や仲介業者と正式に合意し契約を締結する。

第16条(進捗報告)
顧客や仲介業者に対し、適切な媒体により進捗と成果を報告し、そのフィードバックをふまえ、以後の業務を遂行する。

第17条(顧客利益の優先)
業務の遂行にあたっては、顧客にとっての利益を最優先に行動する。

第18条(機密情報の不正利用禁止)
業務上得た情報を自己または第三者の利益のために利用してはならない。

第19条(機密保持と法令遵守)
業務上得た情報の開示は、正当な権限を持つ承認者による承認または法的義務がある場合に限る。会員は不正競争防止法や個人情報保護法などの機密保持に関する法令を遵守しなければならない。

第20条(問題の予防および対処)
利益相反など、自身の独立性や客観性に影響を与えうる状況が生じた場合は、速やかに顧客へ開示し、顧客や仲介業者と相談のうえ必要に応じて業務を終了する。

第21条(専門的能力)
自身の専門性を超える事項が生じた場合は顧客に相談し、別の専門家のサポートを得るなど、必要な技術的・専門的能力を得た上で業務を遂行する。

第22条(助言の合理性)
顧客に助言や解決策を提示する場合、事実と経験に基づく分析を経て、偏りなく、実現可能で、顧客が明確に理解できるものでなければならない。

第23条(違法な業務の拒否)
顧客が求める業務に、違法なものや、非倫理的または専門職基準に反するものが含まれる場合、顧客にその旨を伝え、その業務の遂行を拒否する。

第24条(贈収賄の禁止)
会員は、いかなる者に対しても賄賂とみなされる利益を提供・受領してはならない。

第25条(再委託)
受任した業務を再委託する場合には顧客の事前同意が必要であり、原則として会員がその責任を負う。事前に再委託に関して契約に定めておくことが望ましい。

第26条(追加要員の配置)
仲介業者経由で業務を受任した会員が追加要員の配置を顧客から求められた場合、顧客の許可を得て仲介業者に通知する。

第27条(職務上の態度)
権限の濫用をせず、差別なく礼節をもって業務に関係するすべての者に接する。

第28条(従業員の引き抜き禁止)
顧客の事前承諾がある場合を除き、顧客の従業員に対して、勧誘、引き抜き、採用、もしくはこれに類する行為をしてはならない。


第4節 業務終了時および終了後の行為

第29条(終了条件の合意)
業務終了に際しては、その手続きや後任への引き継ぎ等について、顧客と相談し合意する。

第30条(終了時の振り返り)
業務期間中の成果や業務終了後に顧客が取り組むべき課題等を共有するための振り返りを顧客の希望に応じて実施する。

第31条(成果物の権利)
顧客との事前の合意がある場合を除き、業務中に生じた成果物は顧客に帰属する。

第32条(職務経歴書への記載)
終了する業務について、その顧客名や、業務成果、経験などを会員の職務経歴書に記載する場合は、開示して良い情報の範囲について、事前に顧客と相談し合意する。


第5節 他会員および協会に対する責任

第33条(職業の信用維持)
会員は、協会およびインテリムマネージャー職の名誉を毀損する行為を行ってはならない。

第34条(継続的な専門能力の開発)
会員は、インテリムマネージャーとしての業務の遂行に必要な知識および技能を保持し、これを向上させるため、継続的に専門的能力の開発及び維持に努めなければならない。

第35条(専門能力向上の促進)
会員は、他の会員およびインテリムマネージャーに対して継続的な専門的能力の開発および維持を奨励する。

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